2008年05月28日

GIDニュース

性別変更の要件緩和=子が成人なら可能に、今国会で法改正

 心と体の性が一致しない人の戸籍上の性別変更を認める「性同一性障害者特例法」の改正案が26日、明らかになった。現行の「子がいないこと」との要件を「未成年の子がいないこと」に緩和し、子がいても成人に達していれば性別の変更を可能とする内容だ。改正案は29日に参院法務委員長が提案し、月内に衆院に送付。6月上旬に成立する見通しだ。
2008/5/26 時事通信

性別変更の要件緩和へ 性同一性障害者の特例法改正

 自民、公明両党と民主党は26日、心と体の性が一致しない性同一性障害者の戸籍の性別を変更できる特例法について、子どもがいる場合は性別変更できない「子なし要件」を緩和することで合意した。未婚者(離婚した人を含む)に限り、子どもが成人していることを条件に「女である父」「男である母」を認める。参院法務委員長が29日に特例法改正案を国会提出する方向で調整しており、改正法は今国会で成立する見通し。
2008/5/26 共同通信

性同一性障害、性別変更の要件緩和で合意

 自民、公明両党と民主党は26日、心と体の性が一致しない性同一性障害者の戸籍の性別を変更できる特例法を改正し、性別変更の要件を緩和することで合意した。現行法では子どもがいれば性別を変更できないが、「未婚者で子どもが成人していること」を条件に変更を認める。法改正により「男性の母」「女性の父」が法的に認められることになる。

 今週中にも参院で法務委員長提案として特例法改正案を国会に提出し、今国会で成立する見通しだ。民主党は「子どもがいない」とする要件自体の撤廃を求めていたが、改正法の付則に「施行状況を踏まえ、必要に応じて検討を加える」と明記することで折り合った。
2008/5/26 日経新聞

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保険証の性別記載変更 「障害に配慮 判断可能に」 市長会支部 国要望事項に

保険証の性別記載変更 「障害に配慮 判断可能に」 市長会支部 国要望事項に

 戸籍の性別変更ができない性同一性障害者が求めている、国民健康保険証の性別記載の変更について、全国市長会中国支部が総会で、保険証を交付する市が障害に配慮して性別を判断できるよう、国への要望項目に盛り込んだことがわかった。6月4日の全国市長会議(東京都)で最終検討される。

 厚生労働省は、保険証の記載変更は戸籍の性別変更が前提としているが、全国市長会議で要望として採択されれば、全市長の意思として記載の柔軟化を強く国に働きかけることになる。

 松江市では、市民団体「性同一性障害を知る会 紫の風」の上田地優(ちひろ)代表が、性同一性障害者性別特例法に基づく戸籍の性別変更がなくても、医師による障害の診断などを条件に国民健康保険証の性別を女性にするよう求めている。

 松江市は4月の県市長会(雲南市)で、性同一性障害の診断が確定した人への保険証の性別記載を柔軟化することなどを要望項目として提案、採択された。県市長会は14日に岡山県新見市であった中国支部総会で提案、ほかの要望項目と共に全会一致で採択された。

 上田代表は「中国地方の市長に認められてうれしい。この波が全国に広がってほしい」と話していた。
2008/5/17 読売新聞

性同一性障害保険証記載問題厚労省「性別変更できぬ」戸籍と異なる松江市照会に回答

性同一性障害保険証記載問題厚労省「性別変更できぬ」戸籍と異なる松江市照会に回答

 松江市の市民団体「性同一性障害を知る会 紫の風」の上田地優(ちひろ)代表(50)が、国民健康保険証の性別欄の記載を女性に変更するよう求めている問題で、厚生労働省は12日、保険証を交付する松江市が性別の記載変更を求めた照会に対して、「戸籍と異なる性別は記載できない」と回答した。上田代表は「当事者の苦痛を国は理解すべき」と訴え、松江市も「障害に苦しむ市民のために柔軟に対応してほしい」と厚労省に求めている。

 同省によると、国民健康保険法施行規則で被保険者の性別や生年月日などを保険証に明記するよう規定。性別などの根拠とするものは定められていないが、性別や氏名などの確認は住民基本台帳で行われる。

 上田代表は性同一性障害と診断されたが、性別適合手術を受けていないため、性同一性障害者性別特例法に基づく戸籍の性別変更はできない状態。上田代表は昨年11月、県国民健康保険審査会に性別を女性にするよう審査請求したが、請求期限切れで却下され、今年3月の保険証再交付で松江市に記載変更を求めた。

 上田代表から要望を受けた松浦正敬市長の指示で、市は3月、「2人以上の医師からの診断」などの条件を定め、市が記載する性別を決められるよう求める照会書を厚労省に送った。

 これに対し、同省は回答で、保険証の性別は住民基本台帳に基づくとの姿勢を示し、性同一性障害者性別特例法により戸籍を変えなければ、保険証の性別欄は変更できないとした。

 松江市の矢野正紀・市民部次長は「今後の対応を市長と協議したい」とした。

 上田代表は「国は、性別変更要件が厳しい特例法から切り離して、私たちが心の性で生活できるよう配慮してほしい」とし、近く県国民健康保険審査会に審査を申し立てる。
2008/5/12 読売新聞

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性同一性障害で岡山大が手術施設を院外に拡大

 心と体の性が一致しない性同一性障害の治療施設・岡山大病院ジェンダークリニック(岡山市鹿田町)は14日から、性別適合手術の一環として乳房切除術を初めて院外の医療機関で手掛ける。治療可能な施設を増やし、長期間手術待ちを強いられる当事者の環境改善を図る考えで、本格的な性別適合手術実施も視野に入れた取り組み。

 実施施設は光生病院(同市厚生町)。同大病院で性同一性障害と診断され、手術の必要性が認められたFTM(心は男性で体は女性)の人が対象で、乳房を切り取り男性的な胸にする手術を行う。中国地方に住む19歳が第一例となる。
2008/5/11 山陽新聞

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メキシコで性転換者同士が結婚、法案可決に前進か

[メキシコ市 17日 ロイター] メキシコで17日、新郎新婦ともに性転換を行ったカップルによる結婚式が行われた。伝統的に保守的な同国で、性転換者同士の結婚は初めてのことになる。

 友人や親類の前で厳粛な式を挙げたのは、以前は女性だった新郎のマリオ・デル・ソコロさんと、以前は男性だった新婦ダイアナ・ゲレロさん。

 2人は今回の結婚式がメディアで取り上げられることにより、メキシコ議会が性転換に関連する法案を可決すべく圧力が強まることを望んでいる。現在検討されている草案では、公共の病院で性別適合(性転換)手術を受けられるようにし、公式な記録上の名前と性別も変更できるようになる。

 ソコロさんは「仕事に応募するときに自分の書類と見た目が一致しなければ、採用されることはない」と語った。また新婦の家族は「結局のところ女性と男性の結婚であり、今回の結婚を祝福するのに何の問題があるだろうか」と話している。
2008/5/19 ロイター通信
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2008年06月11日

GID特例法の改正法成立関連他

性同一性障害特例法:改正法成立 戸籍変更要件が緩和

 心と体の性が一致しない性同一性障害者の戸籍上の性別変更を認める「性同一性障害者特例法」の改正案が10日、衆院本会議で可決、成立した。「現に子がいないこと」としていた戸籍変更の要件を「未成年の子がいないこと」に緩和した。

 同法は03年、性同一性障害に対する社会的認知が進んだことを背景に、超党派の議員立法で成立。「『父である女性』」や『母である男性』を認めると、子が混乱する」などの懸念から、「子なし要件」が盛り込まれた。だが、欧米の同様の法律にはこうした要件はなく、成人した子であれば混乱は少ないなどの当事者団体からの要望を受け、与野党が見直しを進めていた。

 「性同一性障害をかかえる人々が普通にくらせる社会をめざす会」の山本蘭代表(50)=東京都港区=は「(子なし要件の)全文削除とはならず、手放しでは喜べない。(子が成人するまで)十数年待つ当事者もいる」と話した。【石川淳一】
2008/6/10 毎日新聞

性同一性障害の森村さん「取り残された気持ち」

 性同一性障害特例法の改正を受け、男性から女性への性別変更を望んでいる奈良県生駒市の通称森村さやかさん(47)が10日、奈良市内で記者会見し「前進したのは間違いないが、両手を挙げて喜ぶことはできない。取り残された気持ち」と涙ながらに話した。

 森村さんは戸籍の性別変更を申し立てたが、子どもがいたため退けられ、特例法の改正を求めていた。

 今回の改正で要件は「子がいないこと」から「未成年の子がいないこと」と緩和されたが、子どもはまだ10代前半。当分、変更は認められない。

 森村さんは「要件撤廃に向けた活動を振り返ると、偏見もあってつらかった。でも、これからも頑張る」と力を込めた。
2008/6/10 スポニチ

改正性同一性障害者法が成立、子が成人していれば性別変更可能

心と体の性が一致しない性同一性障害者の戸籍上の性別変更を認める「性同一性障害者特例法」の改正案が、10日の衆院本会議で可決、成立した。同法で定める性別変更要件が、改正前の「子がいない」から「未成年の子がいない」に緩和された。

 特例法は性同一性障害が社会的についての社会的な理解が進んだことを背景に、平成15年7月に超党派による議員立法で成立。その際、「父である女性」「母である男性」が出現すると、子供が混乱するとの意見があったため、性別変更を認める要件の中に「子がいないこと」が盛り込まれていた。

 しかし、通常は子供が親よりも長生きする。このため、子供がいる性同一性障害者は性別変更をすることが事実上不可能になる上、欧米の法律には同様の規定はないため、「子なし」要件の削除を求める声が性同一性障害者から上がり、与野党が見直し作業を進めていた。

 特例法が施行された16年7月から今年3月末までに、840人の性別変更が認められている。
2008/6/10 産経新聞

性別変更要件緩和する改正案、可決

 肉体としての性別と自分の意識としての性別が一致しない性同一性障害の人が、戸籍上の性別を変更する際の要件を緩和する特例法の改正案が、10日の衆議院本会議で可決されました。

 性同一性障害をめぐっては、これまで20歳以上で現在結婚しておらず、子どもがいないことなどを条件に、戸籍上の性別が変更できることになっていましたが、性同一性障害の人たちから「子どもがいる場合も認めてほしい」という要望が出ていました。

 これを受け与党と民主党は「成人していれば福祉上の影響はない」として、子どもが成人になった場合に、性別を変更できるようにすることで合意。10日の本会議で改正案が全会一致で可決、成立しました。

 また、視覚障害を持つ児童・生徒を対象に、文字や図形を大きくした「拡大教科書」や点字教科書を無償で支給する制度を盛り込んだ法案も、10日午前の委員会で可決したあと、本会議で成立しました。
2008/6/10 TBS

性同一性障害 改正特例法成立

心と体の性別が一致しない「性同一性障害」の人が、戸籍上の性別を変更できる条件を緩和し、子どもがいる人でも、子どもが成人になった場合は変更できるようにすることを盛り込んだ改正性同一性障害特例法が、衆議院本会議で全会一致で可決・成立しました。

性同一性障害をめぐっては、20歳以上で結婚していないことや、子どもがいないことなどの条件をすべて満たした場合、戸籍上の性別を変更できますが、性同一性障害の人たちから、「子どもがいる場合も認めてほしい」という要望が出ています。これを受けて、改正性同一性障害特例法は「親の性別が変わることで、子どもがショックを受けることも予想され、一定の分別がつく年齢まで待つ必要がある」として、子どもが成人になった場合には性別を変更できるようにするとしています。この法律は先週、参議院を通過し、10日の衆議院本会議で採決が行われた結果、全会一致で可決・成立しました。
2008/6/10 NHK


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性同一性障害者特例法:改正案、参院法務委で可決

 心と体の性が一致しない性同一性障害者が戸籍上の性別を変えられる「性同一性障害者特例法」について、「子供がいる場合は性別変更を認めない」とする要件を緩和する改正案が3日、参院法務委員会で可決された。今国会中に成立する見通し。「未成年の子がいない」場合に変更を認める内容で、子供が成人していることを条件に「女である父」や「男である母」が容認される。

 同法は03年、性同一性障害に対する社会の理解が進んだことを受けて超党派の議員立法で成立。その際、子供がいる場合は、「家庭が混乱する」などの慎重論に配慮し「子供がいないこと」が要件となった。04年7月の施行から今年3月末までの間、840人が家裁の審判を経て性別変更が認められている。しかし、当初から性同一性障害者は要件の削除を要望しており、与野党が見直し作業を進めていた。【坂本高志】
2008/6/4 毎日新聞東京朝刊

性同一性障害の性別変更 要件緩和の改正案が参院通過 今国会で成立へ

心と体の性が一致しない性同一性障害者の戸籍の性別変更を可能にする特例法の改正案が4日午前の参院本会議で全会一致で可決、参院を通過した。性別変更要件のうちの「子どもがいないこと」(子なし要件)を、子どもが成人すれば変更できるよう緩和する。同日中に衆院に送付、今国会で成立する見通し。

 平成15年5月成立の特例法で、家裁に審判を請求し認められれば変更が可能になったが、20歳以上で現在結婚していない場合などに限定。子どもがいる場合は「家庭が混乱する恐れがある」との指摘で子なし要件も加わった。

 性同一性障害者から見直しの要望を受け、与党は4月に「子どもが成人すれば影響もない」と要件を緩和する改正案を決定。民主党は全面撤廃を求めたが、付則に「必要に応じて検討を加える」と明記することで合意した。
2008/6/4 産経新聞

性同一性障害での戸籍の性別変更、要件緩和へ…参院に法案提出

性同一性障害者の戸籍上の性別変更を認める要件の一つである「子がいない」を、「未成年の子がいない」に緩和する改正性同一性障害者性別特例法案が3日、参院法務委員長提案として参院に提出された。
4日の参院本会議で可決し、衆院に送付され、今国会で成立する見通しだ。

 同法は性同一性障害者の社会的認知の高まりを受けて、2003年に超党派の議員立法で成立。「『女である父』や『男である母』の出現で家族秩序に混乱が生じ、子どもの福祉の観点から問題」などの意見があり、「子がいない」要件が入れられたが、性同一性障害者らはこの要件の削除を求めていた。
2008/6/3 読売新聞

子が成人なら性別変更可能に、参院法務委が改正法案可決

参院法務委員会は3日午後、性同一性障害者の戸籍の性別を変更できる特例法改正案を全会一致で可決した。現在は子供がいれば性別を変更できないが「未婚者で子供が成人していること」を条件に変更を認める。今国会で成立する見通しだ。

 同委は取り調べの全過程を録音・録画する刑事訴訟法改正案も民主、共産、社民党などの賛成多数で可決した。4日の本会議で可決し、衆院に送付するが、与党が反対しているため今国会では成立しない見込みだ。同法案は民主党が昨年の臨時国会に議員立法で提出し、継続審議となっていた。
2008/6/2 日経新聞

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性同一性障害 「性別記載自治体判断で」 保険証、全国市長会が国に要望へ

性同一性障害者の国民健康保険証などの性別を変更する際に、自治体の自主的な判断を認めるように法律を見直すよう、国などに要望することを全国市長会(会長=佐竹敬久・秋田市長)が決めた。松江市の市民団体「性同一性障害に関する研究と教育の会・紫の風」の上田地優(ちひろ)代表の要望をきっかけに、松江市が提案していた。

 国民健康保険法や厚生労働省の通達では健康保険証の性別は戸籍を基にした住民基本台帳の性別と同一にするよう定められている。性同一性障害者性別特例法では、性別適合手術を受けないと戸籍の性別変更は認められない。

 性同一性障害と診断されているが手術を受けていない上田代表が松江市に「心の性で治療が受けられるようにしたい」と健康保険証の性別欄を「女性」とするよう請求。松江市は3月に一定の条件を満たせば変更ができるよう厚労省に求めたが、認められなかった。

 松江市は性別表記を柔軟に変更できるようにすることや、性同一性障害の治療への健康保険の適用範囲を拡大することを要望。県市長会、全国市長会中国支部で採択され、4日に東京都であった「第78回全国市長会議」でも全会一致で採択された。今後、市長会が厚労省などの関係省庁や国会議員に必要な措置を取るよう求める。

 上田代表は「松江市から全国に性同一性障害への理解が広がった。国にも受け入れてほしい」と喜んでいる。厚労省国民健康保険課は「要望の内容を確認してから、判断したい」とした。
2008/6/6 読売新聞・島根
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ハートをつなごう、GID学会

ハートをつなごう
http://www.nhk.or.jp/heart-net/hearttv/

教育テレビ 6月30日(月)、7月1日(火) 午後8時〜8時29分
再放送 7月7日(月)、8日(火) 午後1時20分〜1時49分


公式サイトより>>
今回は、過去番組に出演してくれた杉山文野さんと渡邉圭さんが再び登場。
去年、イギリスに語学留学に旅立ち、今も世界中を旅している杉山さん、この春社会に出て働き始めた圭さん。

新しく出会う文化や社会の中で、改めて自分のセクシャリティについて考えた二人ととことん語り合います。

性同一性障害について、体験談やメッセージを募集しています。
公式サイトの「→メッセージを送る」から送れます。

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GID(性同一性障害)学会第11回研究大会ホームページ 創設
http://gidgakkai11.okoshi-yasu.net/index.html.html

日時:2009年2月19日(土)13:00〜18:00
2月20日(日)10:00〜17:00
場所:長崎大学医学部 記念講堂

GID学会
http://gid.sakura.ne.jp/
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2008年08月26日

最近のニュース

ブラジルで性転換、公的医療で無料に

 ブラジル政府は性同一性障害者に対する性別適合手術を公的医療の対象として無料化することを決め、19日、官報に公示された。政府は同手術を国民の「権利」と位置付けている。地元メディアが報じた。

 21歳以上が適用対象で、地域の保健担当者らによる2年間の心理チェックを受けることを義務付けた。最終的に手術が必要かどうかはこの担当者が判断するという。

 ブラジルでは昨年、約300件の性別適合手術が民間病院で行われ、平均費用は1件当たり約2500ドル(約27万円)だった。保健省は国民1万人につき1人の割合で手術を要望する人がいるとみている。
2008/8/20 産経新聞

性同一性障害者の性別変更、要件緩和 当事者に聞く

性同一性障害者の戸籍上の性別変更要件を緩和する改正特例法が、このほど成立した。子の成人という要件が残った今回の法改正について、当事者はどのように受け止めているのか。最高裁に特別抗告してまで性別変更を求めた尼崎市の会社員、大迫真実さんに話を聞いた。(霍見真一郎)

 -子どもが成人していれば、ほかの要件を満たした上で戸籍の性別変更ができるようになった。

 「娘が来年三月に二十歳になるので個人的にはうれしい。それほど間を置かずに、娘に話をしたいと思う。ただ、性別変更を求める当事者で子どもが成人している人は少なく、その人たちには申し訳ないという気持ちがある。うちより大きな子がいる人は(要件の一つである)離婚をしていない場合も多い。成人要件ではなく、一定のガイドラインの下で個別審査する方が良いと思う」

 -結婚し、子がいることに違和感を覚える人もいる。

 「自分の遺伝子を残し、子育てもしたかった。分かってもらうのは無理かもしれない」

 -外見が性別移行した上で、さらに戸籍の性別も変更するのは。

 「健康保険証やパスポートには『男』とある。(戸籍が変われば)再婚もできる」

 -特例法に子無し要件がある中で、性別変更を申し立て、最高裁で棄却されるまで約一年間闘った。

 「認められる可能性はかなり低いと考えていたが、何もしなかったら、こんなことで困っている人がいることは知られなかったと思う」

 -戸籍の性別を変更した場合、親子関係が混乱しないか。

 「戸籍の性別が変えられなくても、実際に女として生活している。子どもがいる性同一性障害者は、社会的には性別移行している人がほとんどだから、家庭内秩序というのは治療判定の時から崩れ始めている」

 -法改正後の不安は。

 「性別変更となると分籍することになるかもしれない。子どもの戸籍をたどって出てくるわたしと、性別変更したわたしがだぶって戸籍上に存在することにならないのか」

 おおさこ・まさみさん(通称名) 1955年尼崎市生まれ。会社員。幼いころから自分の性別に違和感があった。結婚し1女をもうけた。2003年に離婚。その後、性同一性障害の治療を始め、05年に性別適合手術を受けた。

■改正特例法のポイント

 二〇〇四年施行の特例法に盛り込まれた性別変更の要件は、二人以上の専門医の診断を受けた上で、(1)生殖腺がないか、その機能を永続的に欠く(2)性器が反対の性別に似ている(3)二十歳以上(4)現在結婚していない(5)子がいない-がある。最高裁判所によると、現行法の施行以降、全国の家庭裁判所が昨年末までに受け付けた性別変更の申し立ては九百十四件で、八百四十一件が認められた。

 改正法では、子が成人している場合は、(5)のいわゆる「子無し要件」が外れることになる。

 今回の条件付き緩和について、GID(性同一性障害)学会理事長の大島俊之・九州国際大教授は「子無し要件は完全に削除すべきだ」と指摘する。「二十歳という基準を設けたのは、子ども自身の判断力や理解力を考えたものだろうが、親が性同一性障害と診断され、望む性で生活しているのを、年齢に関係なく子どもたちは間近でみている」

 子どもがいる当事者の多くは四十-五十代。診断のために通院は家族は認めても、ホルモン治療などに入る際、理解が得られないケースが多いという。就労者の場合、性別適合手術に伴い、手術前後一カ月仕事を離れなければならず、経済的な負担に加え、周囲の理解を得ることも求められる。法改正で実際にハードルが低くなるのかは、不透明だ。

 戸籍の性別変更をめぐっては、日本以外では、スウェーデン、ドイツ、イタリア、オーストリアと、カナダの全州、米国の多くの州などに特例法があるが、韓国を除けば、子無し要件は先進国では見られない。今後も、子無し要件をめぐる議論は避けられない。

 大島教授は「子の判断能力については、養子縁組の同意など十五歳が民法上の区切り。子無し要件は全面削除が望ましいが、十五歳まで要件を緩和することも一つの方法だ」と指摘している。
2008/6/24 神戸新聞

“男子校出身”椿姫彩菜が出版イベント

モデルとして活躍中の椿姫彩菜(23)=つばき・あやな=が21日、東京・福家書店銀座店で初エッセー「わたし、男子校出身です。」(10日発売、ポプラ社刊)の発売記念サイン会を行った。

 椿姫は性同一性障害に悩まされ、06年にタイで性別適合手術を受けている。本作では女の心と男の体というアンバランスとの戦いや、周囲の目を気にしたコンプレックスなどを赤裸々に描き「同じ境遇の子に勇気を与えたい」という。

 現在青学大に在学中。“女性”としてのキャンパス・ライフを満喫しており「着る洋服を迷うのも楽しい。高校までは男子校で学ランだったので」「今は恋してないけどいつも心はキュンキュンしていたい。紳士的な人がタイプです」と笑顔がはじけさせていた。
2008/6/21 デイリースポーツ 
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2009年01月27日

立命大、写真展を無断撤去 性同一性障害の人らモデル

立命大、写真展を無断撤去 性同一性障害の人らモデル

 性同一性障害や「トランス・ジェンダー」(性を移行した人)らの現状を知ってもらおうと、立命館大(京都市北区)で開催中の写真展が、大学側から無断で撤去されたことが、24日分かった。企画した大学院生らは「表現の自由を踏みにじる行為」と抗議している。

 写真展は、性同一性障害と診断された人ら立命大生を含む5人をモデルにした「身体と性−この曖昧(あいまい)な点と線」。立命館大の院生プロジェクト「クィア・スタディーズ研究会」が企画し、19日から文学部と産業社会学部のラウンジに計90枚を趣旨文とともに展示。会期は30日までだった。研究会によると、文学部は20日に無断ですべて撤去し、抗議すると事務局は「過激で、公共の場にふさわしくない」と説明した。また産業社会学部は23日に撤去した。

 展示されていたのは、「男性の上半身」とも「女性のヌード」ともいえない身体を生きる人たちのポーズ写真で、男か女かの性別2元論を問う内容。モデルには、勇気を出して被写体になったことが性同一性障害手術後のリハビリだった人もいた。

 企画した立命館大院生のヨシノユギさん(26)は「性の領域で不当に尊厳を奪われ、隠されてきた人の存在を問題提起しようとしたのに、タブー視することは許しがたい。不快と感じる人はいるかもしれないが、戦争被害を伝える時に、被害者の写真が表現として成立するのと同じ」と訴えている。
 立命館大広報課は「内容が不適切と判断したのではない。メッセージや研究趣旨が伝わる展示になるよう、話し合っていきたい」としている。

写真=大学側が無断で撤去し、傷んだ状態で返却された性移行者らをモデルにした写真(立命館大)
2009/1/25 京都新聞
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