2010年11月24日

「なぜ父親になれない」 性同一性障害男性、悲痛な叫び

「子は無戸籍」 性同一性障害の男性が対応批判
2010年11月22日 神戸新聞

 性同一性障害4件で戸籍上の性別を女性から男性に変更し、第三者の精子による人工授精で妻との間にもうけた子が無戸籍となっている宍粟市出身の会社員前田良さん(28)=大阪府東大阪市=が21日、東京都内で講演。「一般的なAID(非配偶者間の人工授精)なら嫡出子となるのに、なぜ自分は認められないのか」と国の対応を批判した。

 前田さんは2008年、性同一性障害4件者に戸籍の性別変更を認める特例法に基づいて男性となり、結婚。昨年11月に男児が生まれたが、宍粟市役所は法務省の指導で嫡出子として認めず、男児の無戸籍状態が1年以上続いている。

 夫以外の精子を使った人工授精は日本でも約60年前に始まり、すでに1万人以上が生まれたとされる。夫が生来の男性の場合は、一般的に嫡出子として出生届が受理されている。

 この日は前田さんの妻(28)も体験を語り、「法律と運営する機関がどれほどずさんかを思い知った」と思いを吐露。夫婦を支援する国会議員のほか、前田さんと同じ立場で妻が出産を控えているという人ら約30人が意見交換した。(磯辺康子)

「なぜ父親になれない」 性同一性障害男性、悲痛な叫び
2010年11月21日 産経関西

女性として生まれ、性同一性障害のため性別を変えた大阪府東大阪市の男性(28)が、第三者の精子を使った人工授精で妻(28)との間に男児をもうけてから1年。嫡出子(ちゃくしゅつし)としての出生届が認められないため、男児には今も戸籍がないままだ。法整備が進まない中、夫婦は20日、大阪市内で初めて講演会を開き、「医療は進んでいる。法律も変わるべきだ」と訴えた。
 
 男性は平成16年に性同一性障害と診断され、20年に戸籍の性別を変更し結婚。男性の実弟から精子の提供を受けて昨年11月、妻が出産した。夫婦は当時住んでいた兵庫県宍粟(しそう)市に出生届を出したが、宍粟市は「生物学的に親子関係は認められない」として受理を拒否。非嫡出子として届けるよう指示した。

 今年1月には当時の千葉景子法相が「嫡出子で認める方向で検討する」と表明したが、その後、「生殖医療全体にかかわる案件で法改正も含めた検討が必要」と見解を翻した。

 一向に議論が進まない状況に、夫妻は「国が動くのを待つだけではいけない」と自ら講演会を企画。「なぜ僕は父親になれないのか?」と題して、問題提起することにした。

 この日、男性は父親になれないつらさを吐露。男児の出生届の受理を拒否された際には涙が止まらなかったといい、「性同一性障害で悩んでいたときでも泣かなかった。国に(自分たちの存在を)否定された気がした」と話した。

 将来、息子に「父親」についてどう説明するのか―。「ありのままに伝えたい。息子が誰を父親と思うかは、息子が決めること。たとえ息子が(自分から)離れていくことになっても…」と声を詰まらせた。

 男児が嫡出子として認められない根拠となっているのは、明治時代に制定された民法。男性は「医療は進んでいるのに、古い時代の状況に合わせたままなのはおかしい」と批判。全国で相次いだ高齢者の所在不明問題で、死亡後も戸籍上は生存している人が多数いた点に触れながら、「今を懸命に生きる息子には戸籍がない」と無念の思いを語った。

 最後に男性は「父親になりたい。国に認められるまで頑張りたい」と決意を表明。妻も「私たちのような家族もあるのだと受け入れ、理解してほしい」と訴えた。

 性同一性障害 自分が考える心理的な性別と、肉体的な性別が一致しない障害。自分の性に対し不快感を持ち、反対の性で日常生活を送ることを望む。原因は解明されていないが、胎児期のホルモン異常などが指摘されている。平成16年7月施行の性同一性障害特例法は@20歳以上A未婚B子供がいない―などの条件を満たせば、家庭裁判所に性別変更の審判を請求できると規定している。
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2010年11月15日

明日への不安:同性愛カップルの課題/下 「内面サポート機関必要」 /熊本

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2010年11月12日 毎日jp

◇法律相談受ける中で実感

 熊本市新大江の行政書士法人ウィズネスは5年前、セクシュアルマイノリティー(性的少数派)を対象にした専門サイトを開設した。城本亜弥行政書士が性同一性障害の友人から「法律的な相談をする所がない」と聞いたのがきっかけだった。

 相談は財産関係が多い。結婚していれば相続は自然にできるが、同性のパートナーには権利がない。特に不動産がある場合「一緒に生活してきた場をパートナーに残したい」と相談してくるケースが多いという。

 財産相続のためには大きく養子縁組と遺言作成という方法がある。養子縁組は戸籍上も家族になれるので法律的な権利を明確にするには最善のやり方といえる。相手が病気や事故で病院に搬送された場合、相手の家族と関係が悪いとそばにいられないこともある。養子縁組すれば「家族」として権利を主張できる。「一方で名字が変わることによる影響が考えられることや、将来的に同性婚が認められた場合、家族同士で結婚ができるのかという問題が生じる可能性がある」と、城本行政書士は指摘する。

 公正証書の遺言作成は早ければ1週間程度でできる。パートナーの死後、実際に手続きをする遺言の執行者を行政書士や弁護士らの第三者に指定することで親族とトラブルが起きた場合も対応してもらえる。「ただ、あくまで死後の話であるためパートナーが病院に搬送された場合、治療方針など自分の主張ができない可能性は残る」という。

 ウィズネスには年間50〜100件、メールを中心に問い合わせがある。20〜50代と幅広いが実際に手続きに結びつくのは40代以降が中心。紛争事案や裁判所手続など弁護士資格が必要な業務は、提携している弁護士事務所などに紹介している。

 城本行政書士は「相談を受ける中で自分が何者であるか分からないなど、内面を悩んでいる人が多いことを実感した。自分たちは法律面でアドバイスをしていくこともできるが、内面をサポートするような機関が行政民間ともに充実していく必要がある」と話す。行政書士法人ウィズネスの連絡先とサイトは096・283・6000、http://www.sexual‐minority.net。【遠山和宏】
posted by てつ at 15:14| 富山 ☔ | TrackBack(0) | LGニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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